2024/03/17 15:03

夢のある子供でした。
小さい頃から絵を描くことが好き。
おしゃれも好き。

個性的。と言われることが
褒め言葉、と思っていたので
せいこちゃんカットが流行っていた子供時代も
わかめちゃんの様なおかっぱがイケてると
思っていた。
(そこは今も変わっていないが)

なので、夢はデザイナー。
洋服の絵を描くことが仕事になるなんて
サイコー!
と思っていました。

よそ見をしないのか
勉強もせず、おしゃれのことばっかり
考えていました。
学校も洋裁の専門学校に通い
書いていてそこは真面目に学び
札幌の小さなアパレル会社に就職しました。

今から30年以上前のことです。

デザイナー志望でしたが
空きはなく
パタンナーとして入社しました。
※パタンナーとは型紙を書く仕事です。

当時の私はふわふわしていて
大雑把で感覚人間
(いや、今もだろ)
なので
パタンナーという
1寸も狂いのないものを書く、設計士さんの様なお仕事
よくこんな自分がやっていたなと思います。

いや、全然できていなかったと思います。
思う様な形が描けなくて
苦労したなぁ。

書きながら先輩の後ばかりついていた事を
思い出しました。

数年後、在職されていたデザイナーさんが辞めた後
代わりにデザインの仕事をさせてもらえる様になりました。

そこで、初めて目の当たりにした事。

洋服を作る責任感。

自分の思い描いた洋服が形になり
沢山のお店にお届けされる。

しかし、それが売れなかった時
一気に戻ってきてしまう。

服が悪いからだ。
皆さんに気に入ってもらえないから
売れなかったんだ。

どうしよう…。

そんな恐怖感が湧いてきました。
21歳ごろの事です。

私が受注生産にこだわるのは
こんな経験があるからだと思います。

受注生産は、オーダーを受けてから作るので
それはとても時間がかかります。

お店に行けばすぐに買える、
ネットでもポチッとしたらすぐに届く時代に
2ヶ月もお待ちいただくことは
申し訳ないし、
待っていただけるのだろうか?
と常に不安もありますが

それでも
行先のない洋服を作ることの方が
怖いのです。


なので待っていてくださる皆さんには
いつも本当に感謝しています。

ここ数年の天候もあり、
ますますお届け時期に頭を抱える毎日ですが
色々な着こなしで
長く着て頂けたら嬉しいです。


写真は予定表。
何回もアイテムの投入時期を入れ替えたり追加したりと
毎シーズン、最初から大きく変わっています。

昔話はまた今度。

昔の話、聞いてみたいわーと
思ってくださる方がいらしゃいましたら
コメントください。